2023.12.07 喫煙とお口の関係
街はすっかりクリスマスモードに包まれていますね。
寒さも本格的になってきました。積雪、路面の凍結など、気をつけてくださいね。
今回は喫煙とお口の関係についてお話します。
たばこの煙の中には約4千種類の化学物質が含まれ、そのうちの約200種類が有害物質で
発がん物質は約70種類と言われています。
この有害なたばこの煙が最初に通過するのがお口です。
そのため、お口は喫煙による悪影響が強く現れる器官であり、
通過するたばこの煙による直接的影響と、血液を介した間接的影響の双方が関わります。
喫煙とお口の関係で皆さんに身近なものとしては、歯や歯肉の着色、口臭といったものが挙げられます。
しかし重大な病気である歯周病との関係が明らかになってきています。
喫煙は歯周病を重症化させる危険因子と言われているのです。
喫煙によるニコチンの影響で歯の周りにある歯肉の血流が減少し
長期間、喫煙を続けることで歯肉が線維化してしまいます。
硬くなった歯肉は深い歯周ポケットを形成し、歯周病を重症化してしまうのです。
さらにニコチンは身体の免疫機能も抑制してしまうため、歯周病の進行を早める要因にもなっています。
最近急速に広まっている電子たばこにもニコチンは含まれるため、注意が必要です。
歯周病は歯を失う原因の一位で、全体の40%を超えています。
今や成人の80%が歯周病に罹患し、世界最大の感染症とも言われております。
さまざまな研究により歯周病はお口の中だけのトラブルではなく、糖尿病やリウマチ、
動脈硬化、誤嚥性肺炎、低体重児、早産など、多くの全身疾患との関わりが明らかになってきています。
禁煙に取り組み、同時に歯周病を治療することでお口の中だけでなく、
全身の病気の悪化を防ぎ、予防にもつながります。
将来、ご自分が笑顔で過ごせるためにも最寄りの歯科医院に相談してみてくださいね。